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土方フウテン [工事]




“土方(ひじかた)フウテン”ではありません、“どかた”です。

前回の続きのお話です。

20日朝、3時半に起きて、4時にビーチのゲートの鍵を開けスロープに出ましたが、真っ暗です。
星もなく全天曇り空、しかし、ここのところ吹いていた風(アミハン)も無くベタ凪、天佑、ラッキーです。




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スロープの先端近くにセメント用の砂を出します。




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この砂はセメント袋で30袋ほど、1週間かけてこつこつと昼間集めたものです。
何故コツコツかと云いますと、もうアミハンの時期でしてビーチは石灰岩の小石だらけ。



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こんな状態ですので、ひと袋の砂を集めるのも結構大変です。
砂なんて買えばいいじゃないの!と思うかもしれませんが、買ってもビーチに配達してくれるわけではありません。
砂の2トンダンプが入れるのは、せいぜいクラブハウスまでです。
そこでセメント袋につめて、延々とビーチまで運ぶ手間を考えると、わざわざお金を出して買う意味がありません。

かねて用意の残材置き場の古角材を使い、先端に枠を組む。
古釘と職人達の忘れ物のナイロン糸を使い、レベルを張り巡らす。
ちなみに、今回の工事で購入品はセメントだけです。
いろんな意味で、フィリピンの田舎に住むことは“サバイバル”ですから、頭は使いますが余分なお金は使いません。



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干潮が始まりセメント打ちの準備完了。
時間も計画通りです。
ようやく明るくなりかけてきました。
今日の作業予定は先端の先端(いちばん沖側)からはじめます。
理由はここが肝心、要だからです。
此処さえ決めてしまえば、あとは間を繋ぐ作業のみで、毎回レベルを取り直す必要はありません。
写真では、張り巡らしたレベル糸は見えません。

セメント1:砂:2:砂利:1.5の割合で捏ねます。
スロープは斜面ですので、練る時に水が流れないようにちょっとコツがいります。
捏ねながら、バケツに入れて先端に運び、ぶちまけて、コテでならす。
この繰り返しです。

ここで想定外の事が起きました。
この作業を全部一人でやると―――普通は一人ではしないのですが―――時間がかかるし身体がきついのです。
思えば、“還暦”の二文字が、やや歩幅を広げて近づいてくる今日この頃の私です。
スローバラードから、もうマーチに変わりました。
南国暮らしで運動不足もあるのでしょうが、パワー&スタミナにかげりが出ています。
昔の面影はどこへやら・・・腰がきしみます。
肉体労働がだんだん不向きになっていくようですが、今の世の中に合致するような頭脳労働はもともと苦手です。
車でいえば、私は10年落ちの年代遅れです。
ただの『ムダ飯食い』の私でしょうか。
予想以上に時間がかかり、はじめのひと練りを打ったら7時近くなってしまいました。



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今日の干潮時間は7:23AMとなっていますので、これ以上セメントを練っても、乾かないので無駄です。
朝食を摂り、1時間後にならしに行きます。
時間が経つと斜面が平ら気味になるし、表面に水が浮き凹凸が出来るので、コテで均して締めるのです。
レベル糸とその釘を取り除きます。
以上を終えて、8時近い時間です。
あと2時間するとこの場所には、海水が来ます。
ところが、セメントはまだ全然硬くないのです。
今にも降り出しそうに天気が悪く、キツイ陽光がないので、乾きがいつもよりずっと遅いのです。
!!!!嫌な予感

絶体絶命!・・・か?
・・・朝4時からの懸命の作業が水泡でしょうか?
なぜか、頭の中で『♪は~る~のこもれびのなかで~♪』と、切なくも空しい“TV高校教師”のテーマソング、僕たちの失敗が流れます。


http://www.youtube.com/watch?v=7H5555py7OA
(森田童子、“ぼくたちの失敗”です。)


・・・いや、まだ負けられません。
悪いことばかりではなく、私にはツキがあります。
なぜなら、雨は結局降っていないし、波もまだないのです。
考えて、私は最後の捨て身の作戦に出ました。

まず、海水が押し寄せるギリギリまでは、自然乾燥させるため待ちます。
幸い腰は回復していますので、エネルギーを蓄えておきます。
そして、再び戦闘開始です。
セメント袋を裂いて1枚にして、まだ柔らかいセメントの表面をカバーします。
残材置き場から屑ベニヤを持ってきて、さらに覆って押さえます。
さらにその上に、15~25センチの石(漬物石大)を盛るのです。
私はセメント袋片手に、そこいら中の大き目の石を拾い集めました。
これも石の入ったセメント袋を持ち上げて担ぐ仕事、また腰がきしみ出しますが、戦闘モードですからあまり痛みは感じません。
急がないと海が来ます。



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4~500個の石を拾い集め、積み上げました。
私は専門家ではないですが、セメントは水中でも硬化します。
ただし水に振動、動き(この場合は波)があると、崩れてしまいます。
私は、あの“モーゼ”ではないですから、海をどけることは出来ません。
ですので、こうして埋めて、波による振動から遮断するのです。
おりしも、風が吹き始め、波も出てきました。
「オ~マイ、ガッ!」



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明日朝まで、この場所は水面下です。
ちなみに、今の潮ですと夜0時30分には深さ2メートルになります。
もう私に出来ることはありません。
運を天に任せ、サンミゲルを飲んで、お昼を食べて、休憩です。
・・・
・・・
・・・
・・・
一夜明けて、21日になりました。
朝4時に目が覚めましたが、雨。
外仕事、特にセメント仕事はできません。
気勢が、そがれました。

朝食後、様子を見に行きました。



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天は私に味方しました!
セメント袋とベニヤ板は岸に打ち上げられ、石山は崩れていましたが、昨日の作業箇所は守られました。
天に感謝です。
これで作業継続の見込みができ、意欲が湧いてきました。
ミンダナオ島の東に低気圧が出来そうで、22日以降の天気が心配ですが、私は私に出来る事をただただ、やるだけです。

朝食後、次の工程の準備に取り掛かりました。







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コメント 4

yikimaru

相変わらず頑張っていますね。経験と知恵を苦して無駄な経費をかけずに素晴らしいリゾート建設凄いですね。

あれだけの石を運ぶのですから肉体は40歳ですよ、ごめんなさい見た目も40歳ですね。




by yikimaru (2009-11-22 22:23) 

yashinoki

yukimaru様
コメント、そしてお褒めにあずかり、ありがとうございます。
私のように要領の悪い生き方しかできない人間は、ただセカセカと、ひたすら汗水たらして働くしかありません。

・・・・yukimaru様が羨ましいです。
by yashinoki (2009-11-23 10:18) 

leo_kung

おはようございます。
すべて一人で出来る。
それがフィリピンで生き残ることの出来る大事な条件だと私も思ってます。
私も時間がかかってもすべて一人でやってきました。
失敗しても、時間がかかっても自分に悪態つくだけですみますから。

by leo_kung (2009-11-23 10:24) 

yashinoki

leo_kung様
コメントありがとうございます。
そうですね、それが出来れば強いですね。
個人レベルでは、『何でも屋』というのはこの国でサバイバルするには、うってつけでだと思います。

でもうちの場合で言いますと、例えば奥様Mと私が、朝お客様とダイビングに行ったとき、昼食の準備はどうするかという問題が今後出てきます。
業務として考えると、何もかも自分達でやることは得策ではありませんので、スタッフの養成は重要課題です。
頭イタイです。

今回の工事にしましても、はっきり言えば私のすべき仕事ではありません。
大事な開業準備関係の仕事が、山ほどあるわけですから、その責任者がセメント捏ねている場合じゃないわけです。
でも自分でやってしまう・・・・バカな男です。
上に立つものとしては、間違いなく、失格です。

by yashinoki (2009-11-23 11:48) 

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